健康アップデート
公開日:2018.12.25

健康アプデから一年。皆さんはいかがお過ごしだろうか?

2017年12月6日。

あの日から1年経ちました。

web界隈の動きを見ていると、医療健康分野から撤退している方、転職してる方も大勢いるようでした。個人の方ばかりでなく、大手企業が運営するWebサービスでもひっそりと停止させているモノが散見されました。

そんな中、僕はとりあえず1年頑張りきりました。

でも「頑張った」だけであって、「成果」は全然出てませんよ。
この記事には「1年頑張って何とかここまで復活しました」という内容は全然出てきません。ただただ、ダメージを負いながら打ちのめされながら、少しの希望をかき集めて自分を鼓舞してなんとかやってきたというだけの記録です。

2017年12月6日から今日までの振り返り

今年の始めにお見せしたダイエットカフェの検索順位のグラフがこれです。

そして、現状のグラフはこんな感じです。

復活どころか、更に死に向かっています。

この1年の検索流入を振り返ると、
去年の12月6日のアプデで検索流入は約3分の1になり、
今年の5月25日のアプデで検索流入はさらに半分になり、
今年の8月1日のアプデで検索流入はさらに半分になり、
今年の9月28日のアプデで検索流入が少し戻った

という流れになります。

グラフを見ていただけると分かるかもしれませんが、ダイエットカフェの検索順位はただただアルゴリズムに翻弄されているだけです。この1年、僕はあれこれ頑張ってきましたが、その頑張りが検索順位には全く反映されていません。

結果だけ見ると、惨敗でした。

この1年で実施したこと

まぁ、実施したことを紹介したところで「それ、ぜーんぶ意味無かったっぽいよね」というだけなのですが、「意味が無さそうな施策」の共有という意味では価値のある情報な気がしています(多分)。

実施したこと1:UX最適化

Googleの人も言ってますよね。「ユーザーのためになるサイトは順位上がるでー」って。正直健康アプデ前の段階でもダイエットカフェは他サイトよりもめっちゃユーザーのためになるサイトだと自負していましたが、順位下がりました。

なので「ユーザーのためになるサイトは順位上がるでー」という言葉にはやや懐疑的です。とは言え「仮に順位上がらんくてもユーザーのためになるなら、それは良いことだね」ということで手をつけました。具体的には、、、

・「続きを読む」の導入
・1ページの表示数を半減
・画面下部の充実
・ファーストビューの充実
・サイト内検索の自前化
・口コミ投稿率の向上

ザッとこんなとこですかね(他にも細かいのをいくつか)。
これらの施策は実際かなり成果が出ており、「直帰率の減少」「セッションあたりのPVの向上」「滞在時間の向上」「口コミ投稿率の向上」等に繋がりました。もちろん単に数字だけを追い求めたわけではなく、ユーザー行動を分析し、UX向上に大きく繋がったと感じています。

はい。これ、ぜーんぶ検索順位には1ミリも影響しませんでした。
まぁこれらの施策はユーザーにとってプラスになるので、今後も継続して改善はしていきます。

実施したこと2:基本的な信頼性対策

・SSLの導入
・コーポレートサイトの充実
・運営者の実名顔出し
・信頼性に関するページを追加
・商工会議所とかに入ってみた

このあたりは最低限必要でしょと思ったので、やってみました。
これらももちろん検索順位には1ミリも影響しませんでした。マジ勘弁やで。

実施したこと3:Googleが理解しやすいサイト構造に改善(途中)

・口コミの少ないページはnoindex
・サブページ(評価3の口コミページ、20代の方の口コミページ等)はcanonical

このあたりも基本だと思って手をつけているところです・・・が、エンジニアさんにお願いする仕事が多過ぎてまだ途中です。今のところ、検索順位には1ミリも影響してません。

まぁ、このあたりはまだまだテストしたいこと山盛りです。今後も2番目に力を入れていきたいと思っています。

実施したこと4:広報(途中)

さて、今一番力を入れているのが「広報活動」です。
今年後半になってから取り組み始めたばかりでまだまだ道半ばという感じですが、今のところ検索順位という意味では全く効果出てません。

広報に関しては、後述します。

というわけで、まとめると「UX最適化」「基本的な信頼性対策」はダイエットカフェの検索順位には一ミリも貢献しませんでしたし、「サイト構造改善」「広報」も今のところまだ効果が見えないという状況です。お腹が痛くなります(なりました)。

今後の展望

というわけで、この1年は頑張った割には全く報われませんでした。キツかったです。改善に次ぐ改善を施しましたが、その効果は無く、有るのは度重なるアプデによる順位低下。もはや、「頑張ってる僕はアホなのかな?」ということも頭によぎります(アホなのかもしれません)。

web界隈を見ていると「時代・環境に合わせて変化しましょう」「Googleに依存せず〜」といった意見も見られますが、僕はまだダイエットカフェにこだわるつもりです。

何故、ダイエットカフェにこだわるのか

こんなことを言うのもアレですが、リスクを考えたらダイエットカフェにこだわるのは得策ではないかもしれません。

それでもこだわる理由が2つあります。

まずは綺麗な理由の方

ダイエットカフェは最早自分の子供のようなもんなんですよ。僕が作って、僕が成長させてきました。良い時も大変な時もなんとかやってきたんですよ。ヤバいからって捨てられへんやろ。

もう一つの理由。

面白いから。です。

ダイエットカフェを設立して10年ちょい経ちました。めっちゃ面白かったです。最初立ち上げ時に全然口コミ集まらなくて「どうすれば口コミが集まるか」色々試すのが面白かったし、ダイエット関連会社とのバトルも面白かった。ただ、この2、3年は「少しダレてきた」感がありました。

そこに健康アプデですよ。
これのおかげで「更なるUXの改善をする」「顔出しして広報をする」といったこれまでにない経験をやるキッカケになった。報われないことの方が圧倒的に多いですが、今も相変わらずダイエットカフェ運営は面白いです。これは関西出身の人間としては重要なとこです。

何故、検索流入にこだわるのか

アクセスを集める方法は検索エンジンだけではありません。最近だとSNSからの流入というのも重要みたいですね。しかし、ダイエットカフェは検索エンジンからの流入にこだわります。
何故か?

ユーザーがそれを求めてるからです。

ダイエットカフェに訪問するユーザーの典型的な行動は「テレビを見てたり、ネットを見てたり、街を歩いていて、過激に宣伝されてるダイエット商品を発見。宣伝内容は本当かな?恥ずかしいから誰にも相談できないから自分で調べよう。”商品名 口コミ”で検索!」です。

「共感」とかではなく「1人でこっそり調べたい」んですよ。ダイエッターは。
あと、SNSで流入つっても、基本ダイエットのようなコンプレックス商材は自分のアカウントであまり話題にしたくありません。恥ずかしいですから!話題にしてる人いますけど、少数派です(または販売目的の人とか)。

あくまで「こっそり知りたい」わけです。
そこで「検索」です。 というわけで、引き続き「検索順位の上昇」を目指して頑張る所存です。

医療健康分野の大規模サイトを調査してみた

さて、ここで絶望的なデータを公開したいと思います。
医療健康分野の大規模サイトの現状です。

皆さん思ってますよね。
「健康アプデで大手優遇になった!大手はいいなぁ」って(多分)。

そりゃ「Amazon」くらいの超大手になればいいですよ。
しかし、僕が調べた限りでは医療健康分野の大規模サイトも相当なダメージを受けています。

一応サイト名は伏せておきますが、これらは医療健康に特化した大手CGMサービスをエイチレフスで調べた検索流入グラフです(上場企業も含む)。

あぁ、一応ダイエットカフェも載せておきますね。こんな感じです(普通に死んでます)。

エイチレフスのデータは「検索流入の数値」に関しては「これ、正確か?」と思いますが、グラフの上昇下降の傾向に関しては概ね現状を反映してると思ってます。

さて、医療健康系の大手数十サイトのグラフ見ましたが、アルゴリズムに翻弄されているだけで「一度下がったのに、自力で復活してるサイト」は見当たりませんでした。

ヒント見つけたかも・・

「何かヒントないかな〜?」と思い、大手医療健康系CGMサービスを更に深く調べていると、面白いグラフを見つけました。

これ、同じドメインのサイトです(Ahrefsランクが同じとこに注目です)。左がメインドメイン、右がサブドメインとなります。左は人間用の病院のサイト、右が動物用の病院のサイトなんですね。

同じドメインで、同じ会社が運営しているだけあって、両方共基本的なサイト構成はかなり似ています。それにも関わらず、人間用は減少し、動物用は上昇している。これらのサイトの被リンクを調べてみたところ、主に動物用のサイトに被リンクが多かったです。
これだけで判断できるとは思いません。思いませんが。。。

やっぱ「被リンク」やで。

もちろん、コンテンツの質・量、サイト設計等も重要ではあります。

しかし、
・信頼性が特に重視される医療健康系
・コンテンツ等を自由に弄りにくいCGM
にとっては、最も優先すべき施策は被リンクの獲得だという結論に至りました。

実際やること

さて、というわけで「被リンク」を集めます。

で、「被リンク集めます」って具体的にどうやるのという話になります。
色んな方法がありますよね。

ブラックな手法で集める。

このやり方は嫌いなのでやりません。

Webサービス内にリンクを集める仕組みを組み込む

これが出来れば最高です。最高なのでめっちゃ考えましたが今のところ思いついてません。

口コミ引用してるサイトにリンク貼ってもらう。

我々口コミサイトがリンクを集める方法って主に2つなんですよ。1つは「取り扱ってる商品・サービスの会社からリンクを貼ってもらう」、もう1つは「口コミを誰かが引用して、引用元リンクを貼る」です。

前者が出来れば良いのですが、ダイエットカフェに掲載されているほとんどの商品には辛辣な口コミが投稿されてますからね。。難しいです。

後者は良いですね。ドンドン引用してほしいです。。。が、なんか「ダイエットカフェの口コミは引用するけど、リンク貼らない」というサイトも結構あります。大抵そういったサイトは連絡先も掲載されてないので、僕には該当サイトの検索順位が落ちるよう呪いをかけるくらいしか出来ることがありません(引用元リンク貼ってください!)。

広報

というわけで、だいぶ前に書いた「広報」がここで登場します。広報活動がうまくいけば、単にリンクが集まるだけでなく、医療健康系で最も重要な「信頼性」にも繋がると考えています。

広報頑張るやで

まさか1年前まで顔出しはおろか、運営者情報も隠してたダイエットカフェが広報をすることになるとは・・(感慨深いです)。

さて、今年後半から広報活動を開始しました・・・とは言っても、色々と手探りだったりで成果が出てきたのもなんとなく最近です。

・ferretさんへの寄稿
・現代ビジネスへの寄稿
・ハーバービジネスオンラインでの記事

今のところ、こんなもんです。まだまだ始めたばかりであり、検索順位という意味では1ミリも影響ありません。引き続き活動を継続し、多くのメディアに露出して認知度と信頼性を上げていくつもりです。

ちなみに、広報にはSEO以外の効果も期待しています。

自衛

ダイエットカフェは敵の多いWebサービスです。これまで「訴訟するぞ」という連絡を受けた回数は数えきれませんし、すったもんだした挙句に「これから直接家までいきます」と言われたこともあります(運営者情報公開してなかったので来ませんでしたが)。

現在は運営者情報も公開しているため、正直恐怖心もあります。
そこで、広報活動により発信力を高めておけば「うかつに手を出しにくい」と思われるのではなかろうかと考えています。

SEO界の神と呼ばれている辻さんも以前脅されていた時にTwitterでそのことを発信していて、「うまく自衛に使ってるなぁ」と思いました。

せっかくだから、色々と伝えたい

ダイエット商品の口コミサイトを10年やってきた僕でないと、伝えられないことがあり、それを伝えたかったけど、匿名且つ裏方ではできませんでした。実名顔出しに切り替えた今、せっかくなのでこれまで伝えられなかったことを広報で広く伝えていくつもりです。

この辺りを考慮した結果、今は「広報活動」に力を注ぐのが最適だと考えています。
というわけで、引き続き広報活動に力を注ぐ所存です。

お願い

皆様へ

今後も、寄稿・登壇・取材とかは積極的にやっていきたいので、よろしければ拡散にご協力いただければ幸いです。

また、広報の一環で最近は月に一回程度東京行ってます。 いい感じに時間が空いてれば「一緒にお茶(お酒)してくれる方」を募集しますので、ご都合が合う方是非よろしくです。

Googleへ

赤丸で囲んだのは各口コミサイトの口コミ数です(下記の通りです)。
・アットコスメ(47件)
・Amazon(38件)
・楽天(13件)
・ダイエットカフェ(2173件)

アットコスメ、Amazon、楽天の方がドメインの信用力があるのは理解できますが、流石にこの口コミ量の差で、うちがこの順位ってのはおかしいのでは・・?ダイエット業界で忖度のないガチな情報てんこもりのサイトって、ダイエットカフェくらいですよ(多分)。「ダイエットカフェ」の指名検索もめっちゃ増えてることを思うと、ダイエットカフェはユーザーからめっちゃ求められてるはず。順位を・・・上げてくれさい。

最後の最後で言いたいこと言えた気がする。

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プロフィール

ダイエットカフェ株式会社、代表取締役の福田尚広です。

北海道大学農学部を卒業後、システム会社でプログラマーを経て独立。 色々とコミュニティサービスを企画・制作・運営しています。 趣味は格闘技ですが、ビビリなので接近戦より遠い間合いからの打ち合いを望みます。 IT・ビジネス系の話題が好きなので、そういった話が出来る方は気軽にご連絡ください。 飲みましょう。

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